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栂海新道・2011夏(6)朝日小屋からいよいよ栂海新道へ

150朝日小屋は富山県朝日町にあります。(HPはこちら

元々翌日泊まる計画でしたが、計画の起案者が行けなくなったこと、明日は学校登山で一般客は断っているとのことで、急遽前倒ししたわけですが、それでも泊まりたいだけの理由がここにはありました。
それはホスピタリティの良さ。
小屋自体は荷揚げの回数も限られており、例えば購入したペットボトルはお持ち帰り(缶は引き取りOK)のような不便さもあります。

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152しかし山小屋は旅館ではありません。
食事が出るだけでもありがたいもの。多少の不都合はあっても不平を言うのはどうかと思います。
それよりもここにはそれを補うだけのおもてなしがあります。
小屋の清潔感は山にいることを忘れさせてくれるものです。
部屋割りも工夫してできるだけ快適に過ごせるように割り振ってくれます。
だから予約は必須。もちろん予約しなかったら泊まれないわけではありませんが、予約が必要な理由はそれなりにあるのですね。訪れる方も予約を入れることで、万が一の場合にも助けとなります。
例え単独でも必ず小屋には予約を入れましょう。

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山小屋の食事と思えないような夕食。なんと食前酒(ちょこっとですが選べるよ)もついてます。
朝食は早立ちなので食べられませんでしたが、お弁当もしっかりしたものでした。

156そんな朝日小屋を11日朝4時ちょっと過ぎに出発しました。

この先、水が確保できるかわからないのでとりあえず5L担ぎました。普通は山行が進む毎に軽くなるのに一気に重量増加!
しかも霧で強風と条件は悪い中、ヘッドランプをつけてゆっくり朝日岳山頂に向かい5時到着。風の当たる所では立っていられないので、写真だけ撮って早々に出発。

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5時40分、吹上のコルまで下りてきました。
蓮華温泉への五輪尾根登山道との分岐、ここから先、エスケープ路は1ヶ所あるものの、日本海まで一本道。天気も悪いので気合いを入れて進みます。

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昭文社の地図、国土地理院の2万5千分の一地形図は十分頭に入れてきましたが、見えなければさっばり。右写真うっすら見えるのはが照葉ノ池かな?(6:00通過)

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163地図で見るとこのあたりは池塘が点在する場所のようです。
多少雲は切れたりしますが相変わらず風は強いです。(右写真6:40通過)

遠くに見えるのはどこかなぁ~

天気図は朝日小屋のインターネットで確認してきましたが、山の天気はわかりません。
まあ、大きく崩れることはなさそうです。

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視界はきかないものの、ここが池塘とお花畑のある素敵な場所であることを感じさせてくれます。
昭文社の地図によると複雑な地形とあったので、2万5千の地図で事前によくルートを確認しました。でも踏み跡がしっかりあり、随所に木道も整備されていること、若干でも視界がききましたので迷うことはありませんでした。

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7:40 黒岩平到着。かつて幕営により荒れた土地を栂海新道を開拓したサワガニ会のメンバーが植生を再生、しかしその後の環境省による整備との葛藤等、歴史があるようです。(そんな歴史を知りたい人はこちらの本をお読みください)

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8:04 中俣新道との分岐まで来ました。ここから先はほぼ一本道。
昭文社の地図にはエスケープ路とありますが、小屋(無人)まではコースタイムで4時間。
時間だけ見ればそのまま進むのと差がありませんね。

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3分ほどで黒岩山の頂上に到着。ピークに立つと相変わらず風が強いことを実感します。

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視界の先には雲間から町が、振り返れば今歩いてきた池塘群が見えます。
標高は1623.6m。里山の雰囲気ですが、まだまだ山奥です。

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8:35 文子ノ池。頑丈な金属製看板が折れ曲がっています。
熊が張り手で倒したのかな?

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9:18 サワガニ山。昭文社の地図には“好展望”とあります

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9:50 北俣の水場への入口に到着。水は沢山持参していますので補給には行きませんでしたが、後ほどの小屋で一緒になった人に聞くとたっぷりあったそうです。

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18410:25 犬ヶ岳頂上。
晴れてたら気持ちよさそう。

栂海山荘まではあと少し。
これならまだ先まで進めそうです。

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10:32 栂海山荘到着。眺望悪いし、上の方は風がビュービューだったりで予定よりずいぶん早く着きました。
ここに来るまでの昭文社の地図にある「やせ尾根」確かにやせていました。足元に樹林帯があるので高度感は少ないですが、強風の時は注意です。

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無人小屋ですが綺麗です。写真では写っていませんが、ステンドグラスも窓にはめられていてちょっとお洒落でした。

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宿泊予定の白鳥小屋までコースタイムで4時間。
距離も相当ありますので靴を脱いで汗で濡れたものを乾かしてながら腹ごしらえをして10:53出発しました。

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19412:05 黄蓮ノ水場への入口(黄蓮乗越)に到着。
まだ水は沢山あるので見に行かず。
ここも水は補給できたようです。

森は美しいブナ林に変わりました。
ここの縦走は眺望が悪くて花が少なくても、こんな植生の変化が標高を感じさせてくれて楽しいです。

広場があってテント張れそう・・・でも、このあたりあちらこちらでマムシに会いました・・・

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12:56 下駒ヶ岳到着。
写真無いのですが、ここにいたるのにロープがあったりのどえらい急登があります。
いい加減疲れていますのでこれは結構こたえます。
白鳥小屋まではもう一登りがありますので、朝日小屋で聞いたように「体力と気力」が必要です。ほんと嫌になっちゃいますが、前述の通りマムシが多いのでやたらと幕営できない

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昭文社の地図を見ると、下駒ヶ岳~白鳥山の最低鞍部あたりに「ブナ」って書いてあります。
でも沢山あるんだよね・・・ブナの木。
立派そうなのを見ると「これか!」と思って先に進むと、また下りがあったりしてがっかりします。
でも13:40頃前方にそれらしい山影が~

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20014:10 ようやく白鳥山頂上に建つ白鳥小屋に到着しました。
天気はいまいちでしたが、幸い濡れることもなく無事ここまでたどり着けました。

まだ最終ゴールまでありますが、これで明日の行動はかなり楽です。今夜は安心して寝られそう・・・

この日の宿泊は後から来た会社員の若者と、日本海側から登ってきたよくわからないおじさんの3名でした。

いよいよ明日は日本海へ・・・>

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コメント

自遊人さん、こんにちは~^^
随分と、ロングコースを歩かれたのですね^^;
(さすが、登山ガイドさんですね!^^)
エスケープ路がないのは、きついですね^^;
私には、とうてい歩けそうにないコースなので、
ブログにUPされた写真と、自遊人さんのレポートで
楽しませてもらっています^^;
朝日小屋までだったら、何とか行かれるかもしれませんが・・?^^;
(それにしても、山小屋のお食事、ご馳走ですね!)
女主人だから?気配り、目配りが利いているのかもしれませんねぇー。
他の山小屋も見習って欲しいものです(特に南アルプスの山小屋^^;)
山で、マムシと熊は勘弁して下さ~い!
あと、蛭もご免です^^;
先日、車の中からでしたが、北沢林道で熊に遭遇しました。
歩いていたら・・と思ったら、ぞっとしました。
単独行の時は、熊、怖いですよね。どうぞ、お気をつけ下さいね。

自遊人さん こんにちわ〜〜

この夏はあまり良いお天気ではなかったようですね
短い夏山シーズンなので良いお天気で歩きたいですよね
自遊人さんのように気軽に何度も出掛けられる方はいいですが・・

今日は時間を追って書き込みして下さってるのでうーちゃん自遊人さんの後ろを歩いてる気分でした〜〜

山小屋もいろいろですね
気難しいおじさんの所もあるし 優しいお兄さんの所もね〜〜
大山小屋のお兄さんは難しい方でした
何か尋ねても怒られてるようなもの言い方で・・(コッソリ)

スキーは連泊しますが 山では縦走が多いので一度限りが多いですね

マムシが・・・ 怖いですね
クマさんやマムシに気を付けて下さいね

おりひめ様 どうされてるんでしょうね
うーちゃん メルアドもわからないのです

この夏の旅行は8/29出発です 
西九州の方へ行くようです
もう切符もホテル押さえています
内容はさっぱり聞いてないうーちゃんなんです
ぼつぼつ用意にかからないとね

azumino-macroさん こんばんわ

栂海新道は元々山仲間から持ちかけられた話でした。
このコースは最近、グループやツアーでも歩かれるようで、朝日小屋でも何人かが向かわれる話を聞きました。

エスケープ路がないと後はビバークのみ。無人小屋宿泊でシュラフはもっていますし、もちろんツェルトは持っていました。
でも、マムシが多いのには驚きまして「ビバークしたくないなぁ」と思いましたよ

朝日小屋まではたぶん問題ないと思いますよ。
理由は聞きませんでしたが、臭いが山小屋のイメージと違いました。
ただ、麓の登山口から8~10時間はやはり辛い場所。登山口までのアクセスも都会からは離れています。
やはり経営は苦しいようですが、宿泊しがいのある小屋に思いました。
自遊人は基本はテント泊と思っていますので、小屋に多くは求めません。
南アルプスの山小屋にはもう少しホスピタリティの向上を求めたいとは思います(値段が変わりませんから)。
でも、それぞれの地域の文化がありますから、善し悪しを評価できないと思っています。

温暖化で南アルプスは蛭が心配ですね。
鹿が北アルプスに侵入したのも温暖化で冬越しできる環境になった証拠でもあります。

熊は怖いですが、まだお会いしていません。
でも家の近所の電柱に「熊注意」の張り紙はありますよ。夜とか帰宅すると怖いです。

うーちゃんさん こんばんわ

今年は春から北アルプスが雲に隠れる日が多いです。
安曇野にとって北アルプスの見える風景は観光の売りのひとつだと思いますので、雲に隠れてしまうと困ります。
気軽に何度も出掛けるためには勤めに出られません。
でもそれでは資金が尽きて山に出かけられませんね。

山小屋も山岳ガイドも無骨なイメージがありますが、最近はホスピタリティ向上に努めています。
登山はスポーツの厳しさと観光のという相反する面で苦しい立場にあります。観光面から見るとお客さんに来てもらいたいが、都会感覚で安易に来て荒らされ、将来困るのは山関係者に個人的には思っています。

> 何か尋ねても怒られてるようなもの言い方で
虫の居所が悪かったか、しゃべり方でそのように聞こえる時もありますよ。
小屋も経営形態がいろいろありますので、ひとくくりで言い難い部分はあると思いますが、一応相手はお客様ですから良いイメージを持たれる工夫は必要とは思います。そしてお客さんもできるだけ小屋には協力し、礼くらいしても罰は当たらないように思っています。(言いたくない小屋もあるけどね・・

クマは幸いお会いしませんでしたが、マムシはたくさんいました
毒ありますから怖かったですが、どうしようもありませんね。

寒暖差が大きいのでうーちゃんさんも体調にはくれぐれも留意してくださいね。
おりひめさんの所はご本人の体調だけでなく介護も大変だろうと思います。
自遊人は早くに親を亡くしましたが、ある意味合いにおいて介護の必要がなかったことは感謝しなくてはいけません。

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