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チュクン・リで見たかったもの(11月14日後編)

一つめは“ローツェからヌプツェの南壁に見られる約4億6000万年前の地層

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イエローバンドと呼ばれる変成石灰岩の層。エベレストの山頂付近にもあるこのイエローバンドからは、ウミユリの化石が見つかっているそうです。
この上の灰色の石灰岩層は、チョモランマ層、下の層は主として黒雲母片岩からなるノースコル層
今回、エベレスト本体でこの地層を見ることはできませんでしたが、標高8848mもの頂上付近に海生生物の化石があるということは、4億6000万年前は海の底だったことを示すもので、驚きを隠せません。(調査したチョモランマ総合学術調査隊の仕事も偉業ですね)

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海の底にあったヒマヤラが隆起を始めたのは「インド・オーストラリアプレート」が「ユーラシアプレート」と衝突したことによるとされています。
かつては15000メートル以上あったとされるエベレスト。
褶曲した堆積岩の地層がずり落ち、さらに風雪や氷河による浸食によって現在の形になったとされています。
まだ隆起を続けているヒマラヤ山脈。まだまだその姿を変えていくのでしょう

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ところで、歩いているとホコリがすごいです。乾燥しているせいもありますが、ヒマラヤ山脈を形成したのが軽い堆積岩であることを示すものでもあります。
軽いためにプレートの下に沈まなかった堆積岩。
太古の海の底を歩いているのだと思うとなんだかワクワクします。
(もっともその前に高度から足が上がらないのが大変でした)

そして、もうひとつは“イムジャ湖

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イムジャ湖は標高約5000mにあり、東西約1.8km、水深約100mだそうですが、年々氷河の部分が解け、拡大していると言われています。
このまま湖が拡大するとやがて決壊し、下部の集落に深刻な被害を与える懸念があります。
自然の流れなのか、それとも地球温暖化によるものなのか。
一昨年の4~5月、県自然保護連盟の記念事業、そして県山岳協会と友好協定を結んでいるネパール山岳協会との記念事業としてトレッキングが行われました。

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6月(2009年)、信毎のギャラリーで開かれた写真展を見た時、「自分の目で見たいなぁ」と思いました。その時は単なる興味でしたが、その後環境のことをいろいろ知ると「これは大変なことだなぁ」と思うようになりました

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後退しつつある氷河
点在する氷河湖は、その後訪れたカラパタールでより目の当たりにしました(後日アップします)
作り出された風景の美しさにはもちろん感動しました。
でも同時にこの氷河湖が決壊した時、歩いてきた麓の町も人の生活も消えてしまうことを考えると、恐ろしく思いました。

このような事実を知るか否かわかりませんが、ここで生まれ育ったシェルパを前にして、素直にはしゃげない気がしました。
そんな複雑な思いを抱いた登頂でもありました。

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登頂後、チュクンで昼食のソーメンみたいなうどんを食べ、女性陣の待つディンボチェまで戻りました。
女性陣みんな体力回復、でも、今度は男性のひとりが埃で喉を痛めたのでした。

とにかく、翌日は全員で標高5000mのロブチェへと向かったのでした。

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コメント

自遊人さん こんにちわ〜〜

遠い山の地層が鮮明に写っていますね
この高い山が海底にあったなんて・・・想像できませんね
長い長い年月『4億6000万年前』ってこれも想像できないです
数字で書くと幾つ0が並ぶんでしょうね
しょうもない事考えるうーちゃんです

待機組の女性陣みんな体力回復されて良かったですね
また今日から行動を共に出来るんですね〜〜

そうそうシェルパの方々との会話は何語でされるんですか 
前に書かれてたね"遼くん"の事なので英語かなぁ??

うーちゃんさん こんばんわ

気の遠くなるような昔の話ですね。
過去を知ることは未来を知ることにもつながるので多くの専門家が調べています。そこには将来、また大きな地殻変動が起きるのか?そんな興味と不安もあるからです。

信州も長野から松本にかけてかつては海だった時期があるそうです。
地震の揺れでもこれは感じる所です。また本宅にアップした大姥山の岩なんかはまさに海の底を感じさせますが、これと同じ感じの場所はネパールでもありました。

> そうそうシェルパの方々との会話は何語でされるんですか 
英語ですよ。シェルパの日本語はちっともうまくなりません。
こちらの英語もさっぱりですので、よく通じないことがあります。
ネパールの言葉は字もわからないし難しい・・・

自遊人さん、こんばんは
凄い地層ですね!
地形もダイナミックですが、氷河湖も迫力ある風景ですね。
地球環境の変化を目の当たりにして、
いろいろ考えることも多かったことと思います。
都市が造り出した地球環境への悪影響が、
自然が一番豊富な所に現れるのは、何とも皮肉な話ですね。

azumino-macroさん コメントありがとうございます

話には聞いていて今回楽しみにしていたものがこれでした。

これらの風景はすぐには変わらないという話ですが、でも人間活動がなんらかの影響を及ぼしていることは間違いない気がします。

人は「造る」ことで発展していました。でも自然は「造る」ことはできません。
自然に困難を克服する力を求めるのは困難。でもこんな場所でも生き抜く花や虫を見ると、生命力の強さを感じます。

人が自然に対して行ってきたしっぺ返しがいつ来るか不安でなりません。
それが地球というものの運命なら諦めるしかないのですが・・・

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