中央アルプスエリア

将棊頭山/登山道のこととかいろいろ

7771平成の大合併で奈良井とかの楢川村が塩尻市に合併したので、塩尻市が舌のように南へ延びました。
その結果、奈良井川の源流の茶臼山は塩尻市で一番高い山(2652.7m)となった(正確には市町村境)わけですが、実感としてはこの北にある権兵衛街道(R361)が伊那と木曽を結ぶ幹線であるように「塩尻」のイメージは感じられません。

地質学的に木曽山脈(中央アルプス)は中央構造線の西側で東の南アルプスとは異なり、飛騨山脈(北アルプス)と同じだそうです。

7534今回も含めて中央アルプスには伊那谷側からしか登ったことがありませんが、名古屋方面からは中央本線や国道19号線の利用で木曽谷からが便利なようです。
歴史的に見ても中山道側がメインと思うのですが、登山道としてはこの伊那側・桂小場からが木曽駒ヶ岳へのメインルートだったようです。

ちなみに手元にある2005年版昭文社の地図では福島Bコースから派生して正沢川を渡り茶臼山・行者岩経由の道は赤線となっていませんが最新版では掲載されています(国土地理院の1/25000には登山道となっています)。
7555但し、登山道にも注意書きが立っていましたが、正沢川にかかる吊り橋は作業用とのことで、一枚板に低い位置に張ってあるワイヤの欄干しかなく、板に桟がないので濡れているとおっかないそうです。(高さはそんなにないようですが)

また権兵衛峠からの写真左の馬返しまでのルートも途中までは笹が刈ってあるようですが、途中は藪こぎが必要なんだそうです。
先日出かけた時(こちら)途中の烏帽子までは刈ってあったので同じ様子かと思いましたが違いました。初めての所に出かける時は小屋の人に聞くことも大切ですね。

77997794

道端に咲くセリバシオガマ。登山道はよく整備されていました。
胸突八丁は名前の通りきついですが、それ以外は比較的歩きやすいです。
水場はブドウの泉。それより上の野田場は枯れていました。
トイレは途中大樽避難小屋に男女兼用2つ。桂小場は簡易が1つでしたから、女性は少し手前の小黒川渓谷キャンプ場で借りると良いと思います。(紙はありました。2012/8/31現在)

77807710

今回は雲が多くてすぐ隣の御嶽山もこの通り。でも晴れれば展望は素晴らしいそうで、北アルプス、南アルプス、八ヶ岳、関東山地と360°の展望。立山・剱も見えるそうです。
将棊頭山の頂上経由の道(冬道)と西駒山荘に直の夏道があります。
前者の道で下山しましたが、晴れていればトレースもピンクのテープもよくわかりますがハイマツが覆い被さり露でびしょびしょになります。ホシガラスがうらやましい。

7658

岩場に咲く小さな小さな花、ヒメアカバナ

76227630

左は葉っぱから見てウサギギクでしょうか?右は花が残っていたのでモミジカラマツだとわかります。花だけ見ているとキンポウゲ科とわかりませんが、咲き終わりを見るとよくわかります。

75927620

7572上2枚は毎度さっぱりわからないセリ科の花。
左はキク科のカニコウモリってすぐわかります。

毎度わからないのでは困るのですが、見分け方の先生に聞くしかありませんね。

7698

クジャクチョウ、2500m超の高山からうちの近所までいろんな場所で見られますが、昔はわかりませんでした。
興味をもって徹底的に調べないとよく見かける花も覚えられないです。

7762連載してきた将棊頭山シリーズも今日でおしまい。

次はいつアップできるかなぁ~

小さな芸術家/桂小場~将棊頭山で見かけた花

76017786

チングルマというと白い花より綿毛のような痩果(そうか)の方が記憶に残る人が多いと思います。名前の由来もこの姿を稚児車に見立ててついたそうです。

17604

アザミの仲間は250種ほどあるそうですが、左写真は一体〇〇アザミでしょう?葉っぱの切れ込みと見かけたのが1500m程度と山地なのでノハラアザミかも知れません。
一方、右写真はタカネヒゴタイという同じキク科の花です。蕾のうちは黒いし葉っぱにトゲががないです。アップで見ると面白い。たくさんあるのは雌蕊?

76547636

西駒山荘のまわりに群生していたユキノシタ科のウメバチソウ
高原から高山帯まで広い範囲で秋を彩る花のひとつです。

75857672

樹林帯の中にはイチヤクソウ、岩場にはイワツメクサがまだ頑張って咲いていました。

77567613

タカネツメクサも見つけることができました。
岩(砂)礫地に咲くこんな雰囲気のナデシコ科の花はイワツメクサ、タカネツメクサ、ミヤマミミナグサの他、クモマミミナグサ、タカネミミナグサ、ホソバツメクサなどがあり、遠目にはよく似ていますが、近くで見ると花弁や葉の形と少しづつ違います。

7684デジタルカメラになって一番「便利だなぁ」と思うのは花を撮る時。なぜなら「ベストショット」と「花の名前を調べる」写真を分けて撮れるからです。後者は後で消してしまえばよいですからね。
ただ、うっかりRAWのままで撮影しているとメモリーが無駄に消費されてしまいますね。

一眼レフとコンデジふたつを持っていけば切り替えなくて楽ですが重いです。持ってるコンデジがCOOLPIX P100なんでね、軽いバカチ○ン、水中でも使える頑丈なコンデジ(生活防水では川遊びとかではすぐ壊れちゃう)、マイクロフォーサーズ、交換レンズ・・・用途に合わせて欲しいけどそんなに買えないなぁ。

次回は最後。コースの魅力を説明しながら残りをアップしたいと思います。

実りの秋/桂小場~将棊頭山にて

76967783

長野県自然保護レンジャーなんてやってるのでうまくないのですが、クロマメノキやクロウスゴなんかが目にはいると、どうしても次に手がのびてしまいます。
自然公園内なので法律(自然公園法)で採ってはいけない(罰則もあります)ことになっているのですが、最近は堂々と採っている人がいます。

77617632

7565左上はコケモモですがまだ熟していませんでした。一方右上は?。オオヒョウタンボクに似てて毒があると思いましたが、「食べた」というおっちゃんは元気でしたから違うのかも知れません。

左はゴゼンタチバナ。これは食べられません。
赤い実が5つとかたくさんついているものもありました。

7580右の白い実はなんでしょう?
シラタマノキかなぁ~と思いましたが、ちょっと雰囲気も違うし数もそんなにありませんでした。

7587ツバメオモトの実

同じように黒いサンカヨウの実は食べられるのですが、葉っぱは毒があるそうです。

7788_3

人間は食べるものを作れますが、自然に生きるその他多くの生きもの達は作ることができません。
実りの秋。森には食料がなくては冬をこすことのできない生きものがたくさん住んでいることを忘れてはいけません。

次回はまた花をいくつかご紹介したいと思います

将棊頭山/桂小場ルートで見つけた花

77917542

「目に青葉 ヤマホトトギス」って季節が違うか!
ダケカンバはすでに黄変してきましたが、ヤマジノホトトギスは今が盛りと咲いていました。

7548桂小場(標高1280m)からの登山口から間もなくの場所に咲いていたフシグロセンノウ

7616オヤマリンドウはまだ蕾でしたが、季節は確実に秋へと進んでいます。

7691

7691eトウヤクリンドウ

ところで、「リンドウは花弁がほとんど開かないのにどうやって種の保存をはかるのか?」という投げかけが小屋の親父からありました。
蜂などは潜り込むかも知れませんが、秋の亜高山ではほとんど見かけません。
そこでいくつかの花を覗いてみた所、こんな小さな虫がいましたよ。

_
76407649

秋の代表格と言えばミヤマトリカブト。青が眩しい。
コマクサはもう終わりが近づいています。ところでここのコマクサは赤が濃いですね。
小屋の親父によると中央アルプスのコマクサは絶えてしまって、南アルプス北岳から持ってきたそうです。

7754秋の紅葉シーズンまで山は少し静けさを取り戻します。

緑はだんだん少なくなりますが、足元では来年の準備が始まっていました。

次回はそんな秋の味覚を紹介したいと思います。

西駒山荘/木曽駒ヶ岳へのクラシックルートで将棊頭山へ

7751将棊頭山
その名前は信州登山案内人の試験を受けるまで知りませんでした。
駒ヶ岳ロープウェイができるまで、中央アルプス・木曽駒ヶ岳へは桂小場から歩いて登るのがメインルート。その手前にあるのが将棊頭山です。
新田次郎の小説「聖職の碑(せいしょくのいしぶみ)」により世に知らしめられた、大正2年8月26日に嵐により中箕輪尋常高等小学校生徒と教師らが大量遭難した場所としても知られています。

7645内容についてはここでは触れませんが、この遭難をきっかけに大正4年に作られたのがこの西駒山荘です。
現存する石室としては貴重な建物ですが、来年度(平成25年)の改修工事によってリニューアルされます。
石室は保存されますが、宿泊できる最後の機会ですので訪れてみました。(新聞記事参照)(ブログ記事

う~ん雰囲気はネパールだな。
“おかんだちさま”(=雷のこと)が怖いので朝早く出ましたので小屋には11時頃着いてしまいました。(あまりに早いので途中で時間潰したのですが、ガスっててつまらないのでとりあえず小屋に入った)
いつもの小屋番は翌日のツアーの対応のため下山中。代わりにお父さんがひとりで切り盛りしていました。
この日の宿泊は単独の女性と男女ふたり組の計4名。小さな小屋ならではのアットホームな雰囲気でした。

7661766076627663_27718小屋の中の様子。
主たる宿泊スペースは石室部分となります。
小屋の造りについては信州大学山岳科学総合研究所の梅干野(ほやの)先生が調べられています。

時間はたくさんありましたので、先に書いた遭難に対する記事やこの小屋の調査結果とかじっくり読む時間が取れました。
トイレは別棟、使用方法は塩見小屋と同じです。(ちなみに塩見小屋も建て替えが検討されています)。徳本峠小屋の写真なんかもありましたよ。

7678_27693_2

7671天気が良ければこのまま馬の背まで進んで濃ヶ池まで遊びに行ったり、いろいろできましたが、ガスが多くてあまり眺望は楽しめません。おまけに雷雨が予想されていましたので、小屋からあまり遠くまで行くこともできません。

左の写真が遭難祈念碑です。
発生はちょうど今頃の季節、来年で100年目を迎えます。
初秋漂う2700mの稜線も天気が良ければ暑いくらいですが、ひとたび荒れれば厳しい環境となります。

7560また、桂小場からの登山道脇にありましたが、落雷事故もよく発生している山域です。

この日は雷はきませんでしたが、激しい雨が夜半にかけて何度もやってきました。
散歩に出ていよいよガスが濃くなってきたと同時に降り始めました。一旦小屋まで戻ってきて前で休んでいたのでついてましたが、降り始めの予想はなかなか難しい。暑いのでなるべく合羽着たくないしね。
後から茶臼山経由で来たふたり組は残念ながら雨にあたってしまいました。運としか言いようがありません。

7723

2日目(9月1日)の朝、日の出前。
台風14・15号と南から湿った空気を持ち込んだ気象条件なので、この雲海と不安定な天気はやむなしです。

7744

次回は少し花の写真をアップしてみようと思います。

ジャンボカラマツ(権兵衛峠から将棊頭山・駒ヶ岳への道)

Img_0001将棊頭山、その名前をガイドの試験を受けるまで知りませんでした。その山は中央アルプスの主峰木曽駒ヶ岳の北にあります。

西駒山荘は是非泊まりに行かねばですが、今回は権兵衛峠から将棊頭山にいたる登山道のそばにあるジャンボカラマツの森を訪ねてみました。

Map日本海へ流れる信濃川(奈良井川)、太平洋に流れる天竜川、木曽川の分水嶺を歩くコースで、豊かな緑に囲まれたコースでもあります。

1413権兵衛峠は木曽と伊那を結ぶ旧国道361号線にあります。現在はトンネルが開通し、峠から伊那へいたる道はゲートが設けられ一般車は通行できませんが、伊那側が開け遠く南アルプスを望むことが出来ます。

14201422_2

手元のパンフレットによると、もともとこの峠は鍋掛峠と呼ばれていたそうですが、元禄九年に当時の木曽宮ノ越神谷の住人古畑権兵衛が木曽と伊那を結ぶ交通路の完成に尽力し、人や物資の交流が盛んとなったことから、この峠を権兵衛峠、道を権兵衛街道と呼ぶようになったとあります。
決して「名無しの権兵衛」ではありませんよ~

144614471449

今回のお目当てはこのジャンボカラマツ。カラマツはそのほとんどが植林によるもので、自生しているものは少ないといわれる日本固有種です。
平成12年林野庁による「森の巨人たち100選」に選定されたこのカラマツは、樹高34m、幹まわり4.08m、推定樹齢250年以上で塩尻市指定天然記念物です。

14421443_2このジャンボカラマツの近くには平成19年に公募により命名された絆のカラマツという木があります。

パンフレットには「二本の木が道祖神のように寄り添う姿や過去と現代を結びつけているように見えることを「絆」という言葉で表しました。」とあります。

うまく言うなぁ~。でも木は下から成長するからだんだん別れていくようにも見えます。
「我が道を行くカラマツ」だよなぁ~

1425

1452_21453大きなトチノキがあったりブナやミズナラ、ダケカンバにクロモジ・・・

笹が刈ってあって歩きやすい道ですが、思ったより傾斜がきつかったりしますので、足ごしらえはしっかりと。

木曽駒ヶ岳(やまたみ倶楽部山行)-後編

020駒ヶ岳からは馬ノ背という尾根を下っていきます。

021遠く八ヶ岳を望む尾根道。はじめは大きな岩の間を下っていきます。

022南アルプスの雄大な眺めが続きます。

023木曽谷の町が眼下に見えます

024池が見えます。濃ヶ池です。ここの側を通って(写真右の方へ)行きますが、ここに至るまではまだしばらく(写真左の方へ)下ります。

025_2足元を見ると小さな紅葉があります

026ハイマツ帯の緑の中にも紅葉があります

027ナナカマドの赤が青空に映えます

029_2宝剣岳がその頭をのぞかせています。その手前のコルまで池の側を通ってから、登り返します。

028_2でも、その池からだんだん離れていきます。

030真っ赤に色づいています

031真っ赤な実

032いい加減歩いた頃、ようやく池へ向かう道との分岐点まで来ました

033今度は左手に谷を見ながら歩きます。

034樹林帯を抜け、前方が開けてきました

035ようやく池の畔まで来ました。風も強くなく、ここでお昼にしました。

036銘々お昼を楽しんでます。いつもながらつまみが多いです。皆さん重い食料をよく担いでいますね。

037さて、食事が済んだら帰路です。池の水はどこからか湧き出しており、やがて小川となっています。

038ここも山肌の紅葉が綺麗です。以前訪れた時は、ここを猿が飛び回っていました。

039紅葉のシャワーを浴びながらひたすら歩いていきます。

040山肌をはい上がる紅葉。やがて登りがはじまります。木の階段や短い橋が現れたり、沢を渡渉したりします。

041駒飼ノ池。以前来た時には池とは気づきませんでした。どうみても小川の一部ですね。

042さて、コルまで来たら後はロープウェイ駅まで下るだけ

043駒ヶ根の町を眼下に下っていきます。この後、ロープウェイ駅で2時間待ち。紅葉期は仕方ないです。駐車場に着いた時には大方車は帰った後でした。でもツアーや観光客は夕方4時過ぎても、まだ続々とロープウェイで登ってきました。

木曽駒ヶ岳(やまたみ倶楽部山行)-前編

00110月4日、やまたみ倶楽部の山行で木曽駒ヶ岳へ行きました。標高2612mの千畳敷までロープウェイで一直線。千畳敷は写真のような眺めを手軽に楽しめる、人気の観光スポットです。

002メインの登山口は、このロープウェイを利用できる伊那谷側ですが、木曽谷側からもいくつかの登山ルートがあります。

003ここにある社は改修中のようです。今回の山行は11名。地元の詳しいメンバーがいることもあり、やまたみからのサポートスタッフなしです。

004八丁坂を登って、馬ノ背から濃ヶ池、駒飼ノ池を巡るコース。今回は岩と鎖の宝剣岳はパスしました。

0051時間弱で乗越浄土に到着。伊那前岳の眺め、後ろ奥に南アルプスと富士山が見えますね。

006ここから駒ヶ岳頂上までは中岳の登り下りがありますが、ほとんどなだらかな稜線です。この日は木曽谷側からの風が冷たい。

007_2北東の方を眺めてます。右は八ヶ岳。左の三角は蓼科山で~す。

008今度は東~南東の方。南アルプスです。左のギザギザが鋸岳、隣に甲斐駒ヶ岳、なだらかな仙丈岳、その隣が北岳、間ノ岳、西農鳥岳と続き、奥に富士山が見えます。さらに頂上がピョコッと出た塩見岳、悪沢岳、赤石岳、聖岳と続きます

009中岳を過ぎると目指す木曽駒ヶ岳が見えてきます。左手に御嶽山が見えてきました。自遊人は参加できませんが、10日に登る予定になっています。

011コルにある駒ヶ岳頂上山荘で休憩した後、いよいよ登りに。振り返ると宝剣岳が小さく見えます。右奥に空木岳、南駒ヶ岳が見えてきました。

010_2千畳敷から極楽平を経て檜尾岳熊沢岳と、空木岳に至る尾根を歩くルートは人気ですが、落雷事故も多いです。

012御嶽山(3067m)です。独立峰なのでわかりやすいですね。岐阜県側麓には有名な濁河(にごりご)温泉があります。下に頂上木曽小屋が見えます。

013先日、熊が暴れた乗鞍岳。一番高い剣ヶ峰は3025.6mです。

014北アルプス、槍穂高連峰。その右奥遠くには立山、剱岳も見えます。

015ところで駒ヶ岳頂上には、伊那と木曽、ふたつの社殿があります。ここの神様はよほど仲が悪いのかなぁ

016左に笠ヶ岳、右に槍ヶ岳・・・撮像素子が汚れてるのが目立つなぁ・・・

017いつまで見ていても見飽きませんが、馬の背から戻るコースへと進みます。

< 続く >

安曇野の光と風

2021年5月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31